逃亡者⑫
それから毎日のようにエリちゃんと会うようになった。バイトがあろうとなかろうとほぼ毎日。
付き合うとか付き合わないとかその辺は曖昧な感じだったけど「付き合ってないか?」と言われれば付き合ってしかいないような状態だった。
そしてある日曜日の昼下がり2人で昼寝していた時の話になる
赤ちゃん「スヤスヤ…」
…
……
………
「ドゴッ!!! ドガッ!!!」
エリちゃんに背を向けて寝ていたら背中を思い切り殴られた。2発。
赤ちゃん「え!? 何!?!?」
びっくりして振り返る
エリちゃん「あ、え!? ごめん!!! 戦ってた!」
話しを聞くとエリちゃんが暴力系絡みの何かに軽く噛んでいたことが発覚。レディースって言うのかな?年代的にはかなり廃れていたはず。その辺りの詳しい話はあんまり掘り下げなかったので詳細はよくわからない。
それで夢の中で戦っていたと言うのだ。
彼氏ともその絡みで出会ったとか言ってた。
やっぱり暴力には暴力なのかね。
その普通じゃない雰囲気を感じ取っていたのかウチの親はエリちゃんを見る度嫌な顔をしていた。
親の気持ちになって考えれば、高校3年で年上の怪しいパツキンネーチャンとセックスしまくりなんて息子が将来まともな大人になれるのか不安だよね。もちろんまともじゃなかったね。その予感!大当たりだよ!